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ナナドラⅢアンソロ!

  • 執筆者の写真: 氷雨
    氷雨
  • 2022年10月16日
  • 読了時間: 5分

――が、本日、我が家にも届いた

有り難いことに筆者も寄稿させて頂いた一冊である

すでによく知る作家さんもいれば、今回、はじめて作品を拝見させて頂いた作家さんもいる

そんなわけで今回は本書の(ネタバレにならない範疇で)書評めいたものを書いてみる

※筆者は一応、書評の実績もあるので安心してほしい

 以下、掲載順にて


いしななおさん

今回はカラーイラストと本文、両方を担当されている

CMYK変換は今回が初挑戦だったそうだが、柔らかな色彩が違和感なく発色している

本文のテーマは「13班の休日」 絵柄にマッチしたほのぼのテイストのエピソードが四コマ漫画形式で展開していく たまに鋭い角度から不意打ちが飛んでくるのも魅力だ

シリーズ、並びにこの作家さんのファンなら嬉しいゲストも……?


眠れる兎6号さん

カラーイラストを担当されている

可愛らしい女の子のイラストを得意とする作家さんであり、今回もヤイバとミオを描かれている

頬を赤らめているイラストが多いのも特徴だろう

本文には参加されていないが、一枚絵だけでも存在感を発揮している


翠野ゆいらさん

本書で知った作家さんの一人である カラーイラストと本文を担当されている

色彩感覚・構図共にいい意味で好戦的で挑戦的な作家さんだと推察する

本文は「守りたい誰か」を持つ二人の人物が出会うまでの過程を、力強い絵柄で描かれている どちらも大切な思い出であり、その思い出がどのような形で共鳴していくのか

今後の展開を期待させる一作となっている


干し粉さん

カラーイラストを担当されている 画力が高く、安心感を持って絵に集中できる

メンバーそれぞれのひととなりを正確に捉え、一枚絵の中に凝縮することに成功している

特定の職業が集合している、珍しい絵でもある

異能者、選ばれた者として本編では描かれる13班たちの、本来の姿というべき日常がこの絵には込められていると感じた


もちづきさん

本文で四コマ漫画を描かれている

人物紹介とリンクした内容で、すんなりとこの作家さんの持つ世界観に入っていける

また、ページごとにテーマが存在しており、シナリオ構成の巧みさが窺える

可愛らしい絵柄ながら、登場人物がぶっそうな発想をしたり、すべてのコマで行動力が発揮されている

溌剌とした作風だと言えるだろう


(このあとにワシがいた 感動した

自分の作品が本に掲載されているのはいつだって喜びである)


草薙葵さん

本書・及びナナドラエアオンリーの主催者様である このたびはお世話になりました

短編漫画に加えて、表紙もこの方 光と影の扱いが巧く、華のある絵柄 瞳に特徴があるので、印象に残りやすい絵柄でもある

そういえば舞台は東京であった、ということを思い出させてくれる内容

現代を舞台に過去と未来からやって来たルシェが交流を持つという、ナナドラⅢそのものというべきテーマが日常の中に込められている


七瀬さん

小説で参加されている 本誌で知った作家さんのひとりでもある

冒頭からキリリとした文章で、本作の残酷さに触れてくる

語彙や言葉の表現力も確かであり、たいへんに書き慣れている印象を受けた

限られたページ数の中で作者と登場人物、両方が伝えたがっているテーマが、文章の中にしっかりと息づいている

それらを繙いていく作業は、未来に向かって足掻く人物と重なって、没入感を生んでいる


水茶屋さん

四コマ漫画で参加されている

睫毛が涼やかな、うつくしい絵を描かれる作家さんである

内容はぴりりと辛めのテイスト ――かと思えば、登場人物の方から目の前の問題から目を逸らすという破天荒っぷりを見せつけてくる

フォントの選択やトーンの扱いにも慣れている印象で、根元がしっかりしているからこそ発揮される味があるということを教えてくれる


麻倉那祇さん

小説で参加されている

自宅13班に焦点を当てた作品が多い中、ミオを主人公に据えている

プロットがしっかりとした作品で、問題の発生から解決までがスムーズで読みやすい印象

人物同士の会話のテンポも小気味よいもので、ストレスなく読ませる文章である

ナナドラはNPCも魅力的だぞ、とナチュラルに訴えてくる作風は、本誌を多角的な鑑賞価値のあるものへと昇華させている


波殻。さん

四コマ漫画で参加されている

線の細い、透明感のある絵柄が特徴 現代っ子らしい、等身大の13班を描かれている

13班が13班になるまでの出来事を綴ったナイスな冊子作成、という企画めいた面白い試みから創作を出発させている

シリアスパートとほのぼのパートの呼吸の使い分けが巧みで心地よい


あおむしさん

小説に挿し絵という、器用さを発揮されている作家

本誌で知った作家さんのひとりでもある

初々しいという言葉がよく似合う、13班が誕生するまでの物語 飾り気のない日常が、ドラゴンによって侵食される

日常から切り離され、非日常へと突入していくテンポの変容にセンスを感じる


とろろそばさん

小説で参加されている

まず、これほどの文章を書かれた熱量と集中力に敬服したい

本来は長編型の作家さんなのではないかと思う 言葉から次の言葉へと発展させていく連想力が高く、エメルの独白に読み込ませる迫力を与えている

エメルと言えば、無印の時代から登場している、生きるキーワードである

その彼女を語り手に据えたのは、なかなかに挑戦的だと言えるだろう


ハトむぎさん

漫画で参加されている

素のイラストが美麗系であるのに対して、崩す場面では徹底的に崩す思い切りの良さが清々しい

線画がしっかりしているので、人物に存在感があるのも特徴

コマ割りにも大胆さが発揮されており、登場人物が伸び伸びと個性を発揮する環境が用意されている


――とまぁ、こんな感じか

この個性溢れる面々の作品に触れる機会を得たのは幸いだと思っている

あらためて、お疲れさまでした





 
 
 

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